【王子 小2 7歳】
王子 (小学2年生) は、なんと…
片道、1時間45分くらいかけて、サピックスまで、毎週、冒険に、行っています♪
「わぁぉ。すんごい、教育ママだね⁉」
ママリのこと、そう、思いましたか?
数字ラブ♥の王子を育てていると、ママリは、いつも、「教育ママだったのね⁉」という視線を、沢山の、沢山の人間達から、向けられます。
ママリが、「チャタは、数字が好きで…。」と、話し出すと、多くの人間達には、「小さい頃から、算数を (ママリが) がっつり、教えています。」と、聞こえるようです。
王子が、心から、数字が好きなことは、実際に、王子が数字遊びをしている姿を見ないと、なかなか理解ができないと思います。
これが、発達障害、もしくは、高IQの、執着なのか、探求心なのかは、分かりません。
王子は、とにかく、数字が好きで、問題も、大好きでーす♬
例えば、最近の親子ゲンカの内容は、
王子 「算数オリンピックの過去問が、やりたい。」
ママリ 「やってもいいけど、決勝の問題は難しいから、後で。まずは、予選の問題だけやって。答えは、見ないで。」
王子、大号泣。
「だって、やりたいんだもん。難しい問題も。答えも、見たい。」
王子は泣きながら、ママリから過去問を奪って、部屋のすみっこで、メソメソしていました(笑)
ママリは結局、「そんなにやりたいなら、いいよ。」と、王子から過去問を奪い返すことを、やめました。
なぜなら、これこそが、『数星の王子の、真骨頂』だからです。
王子は、『とにかく、全ての問題が、見たい♬ 聞きたい♬ やりたーーい♬』
そんな、子星人です。
それはさておき、今回は、王子が、サピックスと出会うまでの物語です。
なぜ王子は、サピックスに、通っているのでしょうか?
ママリが、教育ママだから?
違うと、思います。
いや、そうかもしれない。
思考力系のドリル、揃えてたら、教育ママか…。
中学受験をするから?
王子が望めば、応援します。
サピックスは、王子にとって、癒しの場所であり、訓練する場所であり、戦う場所です♪
サピックスは、宿屋のように、王子を癒してくれるだけではなく、王子の専用武器を、作る手助けをしてくれる武器防具屋で、仲間達と一緒に戦う場所、ダンジョンです。
楽しそうですね♪
ワクワク顔の王子の横で、ママリは、王子が、「数字・算数を、好きでいてほしい。」という、切実な願いを込めて、サピックスまで送っています。
王子には、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症の特徴があります。
そして、IQ137で、特に、数字の分野で覚醒しています。
ただし、
覚醒 = 数字が で き る
では、ありません。
王子の場合、
覚醒 = ひたすら好きで、や り た い
と、いう意味です。
王子は、天才ではありません。
ギフテッドでも、ないかもしれません。
でも、『ひたすら好きで、ずっとやっていられる』というのは、一つの才能です。
なぜなら、ひたすらやっていれば、やっていない子よりも、絶対に、できるようになるからです。
だから王子は、算数に関しては、算数を好きでない子よりも、有利です。
難しい問題でも、「とにかくやってみよう」と、すぐに、考えはじめます。
「間違えてもいい」と、色々と書いてみます。
王子の強みは、『数字が好きなこと』なんです。
だから、
絶対に、
ママリは、
『王子が、数字・算数を嫌いになること。』
だけは、阻止しないと、いけません。
幼稚園時代の王子は、周りの子共達が、自然と持っている標準装備 (挨拶をする、他人と話す、一緒に遊ぶ等) を持たず、他の子と、自分を比べて、自分が、『できない子』だと、考えていました。
そんな中で、王子にとっての楽しみは、数字を愛でることでした。
王子は、3歳3ケ月の頃に、覚醒しましたが、その後、ママリは、あえて、教えない1年間を設けて、王子がどのような子星人なのかを、見ていた時期があります。
その詳細は、また今度♬
ざっくり言うと…
王子は、『数字が大好きな、考える子』でした。
3歳の王子は、計算機を打ちまくって、「数字がいっぱいだぁ♥」と、アハハウフフと萌えて、どのボタンを押すと、どうやって数字が出てくるのかと、計算機の色々なボタンを、色々と打って、喜んでいました。
7歳5ヵ月の今だと、計算機に数をランダムに入れて、(王子家の計算機は140桁以上いれられます、ママリが140まで確認しましたが、そこで疲れてやめました) その数字の中の7桁くらいを暗記して、全体からそれを引いて、0になるまでやる、という、ママリには、何が楽しいのかさっぱり分からない、王子VS計算機の素敵な戦いを、キャッキャ言いながら、繰り広げています。
例えば、12345678987654321から、7898765を引いて、それを、答えが0になるまで、けっこうな速さで繰り返し、遊んでいます。
最後が、000になったり、狙った数字になると、モエモエです。
とてつもなく、楽しそうです♪
3歳の王子は、トランプの数字や柄を見て、「どういう順番がいいだろうか。」と、王子なりに規則を作って、考えて、並べたりしていました。
7歳だと、王子がルールを考えて、トランプに新しいカードを作って加えたりして、遊んでいます。
王子は、常に何かを考えていて、書いていて、パパ虫用の復讐ドリル、間違えた、復習ドリルを作ったり、王子算数オリンピックを開催して、トーナメント表を作り、ライブ中継をしながら、金メダルを目指して、頑張っています。
王子は、不器用ですが、妄想、創作は大好きで、たまに漫画も、描いています。
美的センスや、ネーミングセンスは、独特です。
昔の、妖怪マンガのような感じです。
好きなマンガは、ドラえもんです。
3歳の王子は、算数の絵本も大好きで、数字の不思議について書いてある本等は、パパ虫と何度も読んで、やっていました。
王子は、暗記や、ブロックや実験等の理科系のおもちゃには、全く、興味をしめしませんでした。
ママリは、3、4歳頃の王子が、暗記、例えば、並べた数字の順番を覚えることに命を燃やす等をしなかったので、王子が、暗記に、興味がないことに、気がつきました。
そして、『数字が好きで、更に、実験や、ロボットにも興味があれば、「算数も理科も好きなんて、最強だな★☆」』と思い、理科系のおもちゃも、用意してみましたが、王子は、それらでは、全く、遊ばず、分解なども、しませんでした。
実験系の絵本にも、食いつきませんでした。
結果、ママリは、
『王子は、数字が好きで、考えることが好き。』
『でも、理科系は好きではないので、数独のようなパズルや、計算、思考力系のクイズ等が、好きなのではないか。』
そう思い、4歳3ヶ月頃、そういう問題集を、与えてみました。
3×3マスの数独や、思考力系のドリル、等です。
王子は、これらを、心の底から、楽しんでいました。
難しい問題に挑戦して、「うんうん」うなっている王子は、一つの問題に、長い時間をかけることもありました。
全く歯が立たず、一度しまい、2年後に、やっとできた問題もあります。
問題ができなくて、泣くこともありました。
それでも、瞳が輝いていて、ガツガツしたもの☆が、瞳の奥に、見えていました。
これこそが、ママリの知っている、王子でした。
でも、これは、王子家での話で、幼稚園では、相変わらず、『できない子』のままで、褒められることも、あまり、ありませんでした。
しかし、小学生になった王子は、算数の授業を通して、
『僕は、算数ができて、僕よりも、算数ができない子がいる。』
という事実に、気がつきました。
王子は多分、とてつもなく嬉しかったと思います。
やっと、王子にも、一つ、『できる』ことが、あったからです。
因みに、ママリは、ずっと、王子に、「チャタは、できる子だ。」と、言い続けてきましたが、王子は、ママリは、自分の母親だからそう言ってくれるのだと、思っていたようです。
さて、算数が、自分の強みだと感じた王子は、ここから、ぶっ飛んで行きます ↑ ↑ (笑)
王子は、1年生のこの頃、算数の授業を、普通学級ではなく、支援級で、自由にやらせてもらっていました。
そこでは、優しいお兄さんお姉さん達が、王子が算数の問題を解くと、褒めて、かわいがってくれました。
答えが合っていると、褒められていた王子は、間違えたら、褒められなくなると、問題を間違えると、先生やクラスメイトから隠して、そのまま問題を、王子家に持って帰ってくるようになりました。
「算数の問題を、間違えたのを、みんなに、見られたくない。」
王子は、言いました。
そしてやがて、そもそも、
「問題を、間違えたくない。」
だから、
「簡単な問題を、沢山やって、他の人から、褒められたい。」
と、言いはじめたのです。
さらに、王子は、
「僕は、みんなと同じくらい算数ができる。」
と、考えていました。
小学校では、ほとんどの子供が、テストで90点以上を取るので、王子も、王子自身を、その高得点グループの仲間で、普通レベルなのだと、思っていました。
その、できる子供達は、学校の問題を間違えないので、「どうにか、その子達の仲間でいたい」と考えていた王子は、「問題を間違えること」に、さらに、恐怖を感じるようになったのだと思います。
ががーん。
ママリは、悩みましたね。
数字が大好きで、間違えても間違えてもめげずに、笑いながら解けない問題に挑んで、戦って、生きてきた王子が、今度は、算数に攻め込まれて、問題を解く楽しさよりも、間違えないこと、褒められることが大事になってしまい、解けない問題を前に、暗い表情を、するようになりました。
簡単な問題ばかりを、やるようになってしまったのです。
王子は、『僕の存在意義は、算数ができること。』で、『算数ができない僕は、ダメな子だ。』と、考えはじめてしまったのです。
ママリは、悩みました。
悩んでいる間に、さらに、落とし穴が、ありました。
●●落とし穴●●に、王子が、落ちました●●
真っ逆さま↓↓に、落ちていきました。
王子は、その頃、一緒に遊んでいた子供達ママ達から、
「チャタ君がいると、みんなで仲良く遊べない。」
「数字が好きなんて、短所だ。」
「算数が好きなんて、おかしい。」
「なおしたほうが、いいよ。」
と、言われてしまいました。
この日王子は、唇を噛んで、こっそり、泣いていました。
幼稚園時代、他の人間の子供達と比べて、できることがなかった王子に、やっとできた、たった一つの自信が、「算数ができること」だったのに、今度は、「数字・算数が好きなんて、おかしい」と言われてしまい、そのたった一つの自信を、めためたに、ぶったぎられることになりました。
その子達から、数字のことは何度か言われていたようで、この頃から、王子は、支援級以外では、算数ができることを、隠すようになりました。
「せっかく、大好きで、得意なものがあるのに、隠さなきゃいけないのか…。」
王子とママリのまわりに、暗黒期だった幼稚園時代を思い出させる、真っ黒なモヤモヤが、漂いはじめました。
こんな感じで、色々なことが重なって、ついに、王子の中にあった、数字・算数に対する、情熱と、挑戦する気持ちが、消えました。
消えてしまったんです。
「みんなと、同じが良い。」
「算数は、これくらいできてれば、いいやー。」
王子は、小学校の教科書を指しながら、言いました。
王子は、「他の子共達と同じくらい、学校の算数ができて、支援級で褒められるくらい、算数ができていれば十分だ」という考えに、たどり着いてしまったのです。
王子のまわりに、そんな、ゆるーい空気が漂いはじめて、難しい問題に挑戦して、間違えても楽しそうだった、王子の瞳の奥のガツガツしたもの☆が、王子から、ゆっくりと消えていきました。
この頃の王子にとって、『算数は、諸刃の剣』でした。
算数は、王子が自信を持って戦える、王子を勝利に導くものであり、同時に、少し調子が狂うと、王子を底なし沼に引きずり込むことができる、不安定な、武器でした。