☆数星の王子、ただいま冒険中★

ギフテッド?(IQ137)☆メンサ会員☆自閉スペクトラム症☆注意欠如・多動症☆口唇裂☆3月生まれの一人っ子♥数字ラブ♥王子の冒険譚

病院の扉は、運と根性が幾重にも重なり、ゆっくりと、開く③

 

【王子 小2 7歳】

 

 

《病院までの道のり 道半ば編》

 

市の施設での、2回のカウンセリング後、大宇宙に放り出された王子とママリは、少しの間、フワフワと空中をさまよっていました。

 

 

「チャタ君に合う、療育のクラスはない。」

 

と、言われた以上、療育のクラスに入ることは、できないのでしょう。

 

 

そして、

 

発達障害ではない。」

 

と、断言された以上、病院に行くのも、おかしいのでしょう。

 

 

 

じゃあ、

 

発達障害等に理解のある、私塾か、何かに、連れて行ったらいいのだろうか?」

 

 

 

ママリは、悩みました。

 

 

『今、王子に必要なものは、いったい、なんなのか?』

 

分かりませんでした。

 

ママリには、分からなかったんです。

 

 

 

でも、分からなかったからこそ、分かりました。

 

ママリに必要なのは、知識』でした。

 

 

たった2回、たった2時間、のカウンセリングで、未知の情報が、↑↑でるわ、でるわ↑↑。

 

 

笑えるくらい、ママリは、無知だったのです。

 

数星の王子のサポートが、無知な人間侍女長ママリに、勤まるとは、到底、思えませんでした。

 

 

ママリは、決めました。

 

『行こう、病院に♬』

 

だって、何をどう考えても、専門家に診てもらい、高度な知識を分けてもらった方が、いいはずです。

 

 

冒険…。

 

時には、攻略サイトの活用が、有効なはずです☆★

 

 

 

 

因みに、この時、数人にこの話しをしましたが、反応は、だいたい、こんな感じでした。

 

「チャタ君は、大丈夫だよ。ママリが、心配しすぎ。」

 

これは、根拠のない、励ましですね。

 

地味に、効きます。

ジワジワと、ママリを追いつめる、対応ですね。

 

 

王子は、発達障害がありそうな子、には、一見、見えません。

 

実際、外では、子供相手だと、目が合わない、会話が苦手等がありましたが、大人相手だと、目は合わないけど、慣れればかなり話していました。

 

それにまだ、5歳の年中児だったため、王子の行動は、許容範囲内でした。

王子レベルの子共は、幼稚園に、他にもいました。

 

 

そのうち、できるようになるよ。

 

というのが、ママリを含めた、まわりの人間達の、見解だったのです。

 

 

でも、そうではないことに、気がついたママリは、いや、気づかされたママリは、この、普通の人間の感覚」から、抜け出す必要がありました。

 

 

ママリは、意外と、あっさり、抜けました。

 

この少し前に、幼稚園で、王子が叩かれてるの、叩かれてないの騒動が勃発して、ママリは、幼稚園信者の他のママ達と、距離を、置き始めていました。

 

ママリは、そのまま、幼稚園では、透明人間になりました。

 

 

 

他には、こんな感じもありました。

 

「え?病院?病院に、連れて行くの?しかも、精神科?」

 

精神科への偏見は、かなり、根強く、根付いています。

 

 

ママリに、一言、いや、二言、言わせてください。

 

いや、叫ばせてください。

 

 

『精神科は、この世の終わりでは、ありません。』

 

 

発達障害の子も、幸せに、なれます。』

 

 

 

 

《市の施設への電話》

 

病院に、王子を連れて行くことを決めたママリは、早速、王子が、カウンセリングを受けた、市の施設の担当者に、電話をしました。

 

 

病院で、もっと具体的な検査を、王子に受けさせたい、とママリが相談すると、この方の反応は、

 

「え??」

 

でしたね。

 

「病院に行く必要は、ないと、言われたんですよね??」

 

「障害者認定が、希望ですか??」

 

と、聞かれました。

 

この頃は、なぜ、突然、「障害者認定」が出てきたのか、分かりませんでした。

これは、認定がおりると、税の補助や、施設での優遇等が、あるからなんですね。

 

 

この時は、

 

「チャタをサポートするために、もっと、知識が欲しい。」

 

と、ママリは、粘りました。

 

 

そして、病院 (精神科) への紹介状は、医師に書いてもらう必要があるので、市の施設に来る小児科医への面談の予約を、取り付けたのです。

 

 

 

《小児科医の診断》(市の施設)

 

この日の担当医師は、近くにある大病院の、ベテラン小児科医でした。

 

王子は、市の担当者と、おもちゃで遊んでいて、医師は、ママリから話しを聞き、王子には、一切、声をかけませんでした。

 

 

ママリは、王子が、人間の表情が分からないこと、対人関係が苦手なこと、でも数字が好きで、3歳で時計を読んだこと等を、話しました。

 

 

それに対して、言われたのが、おおよそ、こんな感じです。

 

「数字は、大したことではない。天才っていうのは、そんなもんじゃない。数字を

やらせるよりも、もっと、社交性を育てるような、育児をしなさい。」

 

ママリ、言葉を、失いました。

 

 

メッタ刺しです。

メッタメタの、メッタメタ。

 

血の、海です。

 

 

この医師は、王子が、人間の表情が分からないのは、家族が顔を合わせていないからで、話さないのは、母親が言葉を教えていないからだと、判断したのです。

 

大した才能もない王子に、数字をむりやりやらせているから、社交性が育たないのだと、考えたんですね。

 

 

ショックでした。

 

ショックでしたね…。

 

 

ママリを全否定して、王子の足かせは、ママリだ』と、大病院の、大ベテラン小児科医が、断言したのです。

 

王子が、城壁を越えられないのは、母親が、ママリだからだと。

 

 

ママリが、あまりの衝撃で固まっていると、医師は延々1時間、天才っていうのはこういうもんだ、あの子は全然違うでしょ、もっと現実を見て育児をしなさい、と、ママリに促してきました。

 

そして最後に、「病院に行く必要はないけど、それでも行くのか?」と、聞かれました。

 

「先生達は、忙しいんだよ。」等、言われたのを、はっきりと、覚えています。

 

 

 

ママリは、心を無にして、

 

『連れて行く。』

 

と、答えました。

 

 

すると、こんなようなことを、言われました。

 

「仕方がないから、紹介状は書くけど、発達障害とかではないから、そうは書かない。お母さんが、すごく心配性だから、って書いておくよ。」

 

 

もう、なんでもいいよ。

 

ママリは精魂尽き果てて、王子と手をつないで、とぼとぼと帰ったのを、覚えています。

 

 

 

要するに、

 

この医師も、カウンセラーも、市の担当者も、王子が、人間の表情が読めず、社交が苦手なのは、発達障害の傾向もあるけど、それ以前に、ママリが、数字ばかりをやらせていて、まともな育児をしていないからだ、と考えていたのですね。

 

だから、発達障害ではないし、病院にも行かなくていい、ママリが変わって、王子と向き合って話せば、表情も分かるようになるし、一般常識等も理解して、生きていける、と、遠回しに、言っていたのです。

 

 

おそらく。

 

 

なるほど。

 

なるほど、そうですか。

 

 

またしても、ママリは、悩みました。

 

この時、多分、ママリは、人生で一番、悩んだと思います。

 

 

全て、ママリが、悪いのか?

 

 

王子は、表情が豊かでよく笑い、ママリの顔を見て、機嫌をうかがうことができる、王子でした。

 

理解力があり、質疑応答も、しっかりしていました。

 

ママリの知っている王子は、表情が分からない、話せない、分かっていない、そんなことは、1ミリも、ありませんでした。

 

 

他の人間になんと言われようと、ママリの今までの育児は、否定されるような内容ではなかったと、思いました。

 

ママリと王子は、向き合って、笑いあってきたのです。

 

 

でも、同時に、肯定されるような内容でもなかったのだと、気づきました。

 

もっと、頑張らなくては。

 

 

 

大混乱のブラックホールの中で、でも、やっぱり、ママリは、王子と話しもしなかった小児科医の言葉に、納得がいきませんでした。

 

カウンセラーの見解が、王子に本当に当てはまるのか、確信が、持てませんでした。

 

 

 

確かに、王子は、天才ではありません

 

 

一瞬で物事を理解する力も、何千ケタも暗記する力も、ありません。

 

東大に入る力も、世界的なハッカーになれる力も、おそらく、ありません。

 

 

 

王子は、ただ、数字と共に生きている

 

そんな子です。

 

 

王子にとって、全てが数字なわけではありません。

 

本も大好きだし、学校も楽しんでいます。

 

友達も数人います。

 

外遊びも大好きで、英会話も好きです。

 

 

でも、ほとんどの場合で視点が、独特です。

 

例えば、英会話のレッスン (講師はママリ) で、クリスマスカードを描くと、みんなが家族とカラフルな絵を描いている中、王子だけ、絵を鉛筆で描いた後に、「ママ ◎才」等の、謎の補足を、書いたりします。

 

いや、ママリの年齢、ここで暴露しなくていいだろ。

 

と、つっこみつつも、まあ、王子らしくて良いなと、思うわけです。

 

 

他の子達に、個性がないわけではありません。

みんな、それぞれ、他の方法で、色々と、出ています。

 

 

もしかしたら、カウンセラーの言う通り、この王子の書込みは、他の人間からすると脈絡がなく、理解ができないので、場合によっては、消すように、指導されるのかもしれません。

 

でも、本当に、そもそも、消さなければいけないような、特徴なのでしょうか?

 

 

 

なんにせよ、算数好きな子が、「算数の問題を、解くのが好き。」と言うのと、王子は、違います。

 

その子達にとって、算数は、やるか、やらないか、選べるものです。

 

 

でも、王子にとって数字は、『自然と愛でちゃう』、かわいい子供のような存在です。

 

これが、発達障害のこだわりなのか、IQが高いからの数字好きなのかは、分かりません。

 

 

とにかく、王子に、ママリが、むりやり、数字をやらせているなんて、ありえませんでした。

 

 

 

またまた、ブラックホールへと引きづりこまれたママリですが、大事なことが、見えてきました。

 

 

ママリが、王子のことで、混乱しているなら、

 

『多分、王子も、やっぱり、困っているのでは?』

 

 

そう、思いました。

 

 

もう、よく分からないけど、王子が困っていて、ママリに、差しのべる手がないなら、他の人間の手を、借りるしかない。

 

 

やっぱり、病院に、行こう!

 

 

 

もし、病院に行って、「なんで来たんだ?」と言われたら、謝って、帰ればいいや。

 

 

ママリは、そう、思いました。

 

 

 

 

 

《今回のガッツ 一覧》

 

ガッツ 1 

 

ママリが、王子を病院に連れて行くことを決めた(2回) → 「病院に行く」という選択肢が発生したこの時に、行っていなければ、多分、その後、病院に辿り着くまで、あと何年かかかったと思われる

 

 

ガッツ 2

 

ママリが、周りの意見を、ほぼ無視した → 周りの意見を聞いていたら、病院には、辿りつけなかった

 

 

ガッツ 3

 

ママリが、市の担当を説得した → 市の担当の意見を聞いていたら、病院には、辿りつけなかった

 

 

ガッツ 4

 

ママリが、小児科医に屈しなかった → 小児科医の意見を聞いていたら、病院には、辿りつけなかった

 

 

 

《ギフテッド? 発達障害のこだわり?  プチ情報》 

 

その傾向がある子に、やらせるは、表現方法として、間違っています。

 

そういう子は、勝手に、やってるんだよ、ずっと。

 

何時間でも、ブツブツ言いながら、数年分のカレンダーを並べて眺めて萌えて、写真を600枚数えて、延々と、数字書いてんの。

 

こんなん、親がやらせてるわけあるか、ボケ。

 

 

失礼。

 

王子家では、王子に、数字をやらせてはいませんが、王子が、数字で何かをやっていれば、応援しています。