☆数星の王子、ただいま冒険中★

ギフテッド?(IQ137)☆メンサ会員☆自閉スペクトラム症☆注意欠如・多動症☆口唇裂☆3月生まれの一人っ子♥数字ラブ♥王子の冒険譚

★「クスリ」★という不思議なアイテム② 学校を休む? みんなに合わせる? ※注意欠如多動症でも、塾に通いたい。

 

【王子 小2 7歳】

 

 

「みんなと、一緒が良い。」

 

あの頃、1年生夏の王子は、そう言っていました。

 

 

 

幼稚園児の王子は、みんなができる、普通のことが、苦手でした。

 

 

挨拶されても、話しかけられても、うつむいてしまう。

 

王子から、話しかけられない。

 

人間が沢山いると遊べず、少し離れたところから、見てる。

 

そして、突然、時間や数字を、言ったりしていました。

 

 

子供達からすると、つきあいづらい子だったと思います。

 

 

「そういうのを、なおしたほうがいい。」

 

これは、みんなの、親切心だったのかもしれません。

 

 

 

でも、なおせないんです。

 

 

当時の王子は、本当は、

 

 

みんなに、挨拶がしたかった。

 

話しかけられたら、話したいこともあった。

 

王子から、誘いたかった。

 

みんなの輪の中に、入りたかった。

 

 

でも、王子が、そう思っていても、体が、そう動いてはくれませんでした。

 

 

1年生の夏、ママリは、その子供達とママ達に、「チャタがいることで、みんなが、嫌な気持ちになっていたことに気がつかなくて、ごめんなさい。」と謝り、王子の悪かった部分は、王子が、謝りました。

 

「でも、なおせないことが多いから、もし、みんなが嫌なら、無理に、チャタと遊ばなくてもいいよ。」と、話しました。

 

そして、「チャタが、数字が好きなことは、良いことだから、それを、なおさせるつもりはない。」と、伝えたところ、

 

『数字好きなんて、短所だよ。』

 

と、言われました。

 

 

この後、王子は、この子供達とは、あまり、遊んでいません。

 

同じグループでも、何人かは、王子のことを好きでいてくれたので、その子達とは、一緒にいることもあります。

 

 

 

悩みました。

 

ママリは、悩みました。

 

 

でも、ママリが悩んでも、仕方がないんですね。

 

 

決めるのは、王子でなければいけません。

 

 

 

少し落ち着いた頃に、ママリは、王子に、聞きました。

 

「このままだと、あの子達と、もう、遊べなくなっちゃうかもしれない。」

 

「一回、行ってみて、様子見てみる?」

 

 

ママリの言葉に、王子の体が強ばり、震えだしました。

 

 

「行けない。」

 

 

「こわい。」

 

 

王子の体には、ナイフが、沢山、刺さっていました。

 

 

 

それを見て、ママリは、決めました。

 

 

ここまでのママリは、なるべく、「王子が、他の子供達と、一緒に過ごせるように、工夫をしよう。」と、考えていました。

 

 

ここからは、

 

「王子は、王子家で、育てなければ。」

 

と、考えるようになりました。

 

 

学校や習い事では、王子は、他の子共達と遊べていたので、特に問題はありませんでした。

 

王子の外遊びは、パパ虫の担当になって、土日は、主にパパ虫と、でかけるようになりました。

 

 

 

子供達は、悪い子達ではありません。

 

ママリも、一緒に遊んできたので、見てきました。

 

 

あの一件も、子供達は、当然、ママリが、王子に、数字好きをなおすように、注意すると思っていたようです。

 

「なおす必要がない。」と聞いて、びっくりしていました。

 

 

この子供達の本音は、ママリには、分かりません。

 

 

 

でも、この子供達とママ達の言葉が、王子にとって、クリティカルヒットになってしまったことは、確かです。

 

 

 

 

そして、王子は、決めました。

 

 

「数字好きは、なおすか、隠す。」

 

 

「算数は、目立たず、間違えず、そこそこ、できてればいい。」

 

 

 

 

何かがあった時、

 

 

自分を守るために、自分を曲げずに、学校に行かなくなる子。

 

 

自分を守るために、自分を曲げて、みんなに合わせる子。

 

 

全く違う結果なのですが、同じような危機的状況にいると、言われました。

 

 

「みんなと、一緒が良い。」

 

 

王子は、自分を曲げる、もしくは、隠すことで、みんなに合わせることを、選びました。

 

 

 

ママリは、考えました。

 

 

「話せない、一緒にうまく遊べない。」

 

これらは、王子の、発達障害的な要素です。

 

 

「数字が好き。」

 

これは、おそらく、高IQ的な要素です。

 

 

この両方ともが、王子に、攻撃してきたんですね。

 

王子の長所が、その時は、短所に、なってしまっていた。

 

 

だから、

 

 

『数字好きを、王子の、絶対的な長所にしないと。』

 

 

ママリは、そう決心しました。

 

 

こうして、ママリは、王子の数字好きが、絶対的に長所だと言われるであろうを、探しはじめたのです。

 

 

 

 

最近は、小学校が合わなければ、インターネットの学校もあります。

 

通信教育もあるし、ギフテッド向けの学校も、あります。

 

 

そういうところは、多動でも、問題ありません。

 

 

でも、王子は、もともと、一人で黙々と、何かをしているタイプで、王子から話しかけたり、集団に入っていくことが、苦手でした。

 

それを考えると、もし、王子が、インターネットの授業だけを受けるようになったら、社交力が、どんどん低下して、王子ワールドに、閉じこもってしまうのではないかと、ママリは、考えました。

 

 

だから、まずは、他の子共がいる場所を探して、無理そうなら、また考えようと、ママリは、思いました。

 

 

王子家の場合は、それが、でした。

 

 

 

そして、この間の問題に、戻ります。

 

 

『多動の王子は、塾に、通っても、いいですか?』

 

 

 

ママリは、見学したいと思った塾に、王子が、注意欠如・多動症で椅子に座っていられないこと、自閉スペクトラム症で、質問に答える、音読等ができないかもしれないことについて、問い合わせました。

 

「立って歩き回るのは困るけど、1年生なら、多少体が動いたり、フラフラしてる子はいるので、大丈夫だと思います。質問に答えたり、音読ができなくても、大丈夫です。ただ、断る可能性もあります。」

 

と、ほとんどの塾で言われました。

 

 

断られた塾は、ありませんでした。

 

 

実際、1年の夏に、Wの夏期講習に参加してみたところ、なんと、王子は、そこそこ、座れていました。

 

「大丈夫かも!」

 

と、パパ虫と、大喜びしました。

 

 

でも、王子が、塾方式のWを選ぶのなら、同じ、塾方式のサピックスも、一度体験してから、最後の決断をしてほしいと、ママリは、考えました。

 

 

サピックスは、難しいけど、面白い問題を扱うと、有名な塾です。

 

 

サピックスに、問い合わせたところ、「断る可能性もありますが、チャレンジしてみてください。」と、言われたので、チャレンジしてみることにしました。

 

 

 

ママリは、考えました。

 

 

Wでは、かなり、座れていたけど、ちゃんと、座れていたわけではなかったんですね。

 

王子は、フラフラ揺れたり、キョロキョロしたり、していました。

 

 

ただ、クラス全体が、ガチャガチャしていたので、あまり、目立ちませんでした。

 

 

 

サピックスは、どうだろう?

 

サピックスに通うような子供達は、当然、座れているのでは、と、思いました。

 

 

王子に情熱があるように、他の子共達にも、情熱があります。

 

その子供達にとっても、サピックスは、大事な場所で、戦う場所なのに、王子の情熱だけを優先して、その子供達に迷惑をかけることはできません。

 

 

 

この時、1年の夏。

 

そして、サピックスの入塾テストは、秋で、入塾は、次の年の2月が最速だと、言われました。

 

 

まだ、時間があったんですね。

 

 

 

そこで、ママリは、『クスリ』を試すことを、決心しました。