☆数星の王子、ただいま冒険中★

ギフテッド?(IQ137)☆メンサ会員☆自閉スペクトラム症☆注意欠如・多動症☆口唇裂☆3月生まれの一人っ子♥数字ラブ♥王子の冒険譚

★「クスリ」★という不思議なアイテム③ コンサータの生態、ストラテラ。 ※薬の効果と副作用。

 

【王子 小2 7歳】

 

 

ママリは、クスリを試すことにしました。

 

 

まず、精神先生に相談しましたが、最初は、「困ってないなら、飲まなくてもいい。」と言われました。

 

そうですよね…。

 

 

 

でも、学校の勉強について聞かれたので、

 

ケアレスミスが多い。」

 

「椅子から落ちている。」

 

「数字が好きだと、おかしいと言われた。」

 

という話をしたところ、精神先生は、考えを、変えました。

 

 

なぜなら、できないことが多かった1年生の王子にとって、『算数が、できること』は、王子の、唯一の、心の支えでした。

 

 

それが、注意欠如と多動の影響で、うまくいかないなら、クスリを試してみましょうと、なりました。

 

 

精神先生は、なるべく、王子に負担がないよう、「座れなくても、まわりの人間に理解してもらいましょう。」という方針でした。

 

 

でも、常に動き続ける王子を見て、

 

「チャタ君自身が、座れないことで、イヤな思いをしているだろうから、クスリで楽になれますよ。」

 

とも、言っていました。

 

 

 

王子がこの時、イヤな思いをしていたかは、実は、分かりません。

 

 

王子のメンタルは…

 

オリハルコン級です。

 

 

 

 

 

王子家で、最初に、試した薬は、

 

『アトモキセチンカプセル』 

 

です。

 

 

ストラテラ、とも呼ばれているようです。

 

 

 

これは…

 

 

効果、一切、分かりませんでしたー。

 

 

なぜなら、飲んだ初日、普段は、日中、全く寝ない王子が、お昼ごろ、泥のように眠ってしまったからです。

 

次の日も試すと、同じ症状が出たので、「王子には、合わない。」という結論がでました。

 

 

 

次の薬は、

 

コンサータ

 

です。

 

 

コンサータは、不注意に効く薬ですが、脳の興奮を高め、不安感が増したり、躁状態になる可能性があり、中枢神経を刺激するため、依存に注意が必要だそうです。

 

そして、コンサータは、個人情報を登録して、毎回、王子の身分を証明する書類を見せないと、もらえない薬です。

 

かなり厳重に、管理されているようです。

 

 

 

実際、王子は、

 

 

〇 座れるように、なります。

 

 

「座らなきゃ、とか、何も考えなくても、座ってられる。」

 

学校でも、とてつもない変化だったようで、先生達から、コンサータの詳細を聞かれました。

 

学校での様子は、クスリを飲んでいる日は、余裕がある感じで、落ち着いていて、座れていて、これなら、高学年でも、普通級で問題ないと言われました。

 

 

 

ただ、副作用は、あります。

 

 

× 食欲が、落ちます。

 

「食べたい、気持ちが出てこない。給食は、小盛りにしてる。それでも、いつもより、食べるのに時間がかかっちゃう。」

 

王子は、普段、給食をおかわりすることもあるそうですが、クスリを飲んだ日は、食欲がなく、自分の分を食べるので、精いっぱいだそうです。

 

ただ、クラスに、『給食を、残さず食べよう。』というモットー?があるので、王子は、律儀に、小盛りを選んで、がんばっているようです。

 

 

ネットに浮いていた情報では、全く食べられなくなる子もいるみたいなので、それと比べると、王子の症状は、軽いようです。

 

コンサータは、おおよそ、12時間効くので、食欲のことを考えると、朝に飲む以外の選択肢は、ありません。

 

成長期の子供から、食欲を奪うのは、勇気がいる決断です。

 

 

 

×? 性格が、変わります。

 

2人目の精神科の先生、精神先生Ⅱに、確認したところ、「性格が、変わることはない。」と言われましたが、変わります。

 

 

別星人ですね。

 

王子の場合、クールで、大人っぽい顔つきになります。

 

王子は、普段は、ウフフアハハという感じの、朗らかな子で、よく話し、よく笑う、いたずらっ子なのですが、クスリを飲むと、なんと、テンションダダ下がりで、笑顔が減り、あまり話さず、いたずらもしなくなります。

 

 

王子の精神年齢は、発達障害の影響で、遅い、と言われています。

 

 

ママリは、王子 (7歳) の、普段の精神年齢は、普通の人間の子共より-2歳くらい、だと考えています。

 

クスリを飲むと、7歳に、ジョブチェンジできるのかなと、思っています。

 

 

因みに、病院では、王子の精神年齢は、もっと低い (3歳) と言われましたが、小学校では、そこまで低くないと、言われています。

 

 

色々な場所で、色々な評価がでてしまうのが、発達凸凹星人の、特徴です。

 

 

 

この間、病院で聞いたのですが、IQの差が30ある二人は、なかなか、会話が合わないそうです。

 

これは、一人の人間の中でも同じで、各検査の結果に、凹凸があればあるほど、自分の中にアンバランスさがあって、生きづらいらしいです。

 

 

IQは、賢さをはかるための数値ではありません。

 

その子の、生きづらさを見つけて、対策するための検査だと、ママリは、考えています。

 

王子の場合は、差が、26あります。

 

 

 

×?〇? 疲れやすく、元気が出ません。

 

↑で書いたように、王子のテンションが、下がる下がる↓↓ 原因は、疲れるからのようです。

 

 

王子には、発達障害の子特有の、元気さがあります。

 

「疲れた。」

 

この言葉、ママリは、王子から、ほとんど聞いたことがありません。

 

イベントの後とか、山登り中とかだけです。

 

 

 

でも、クスリを飲んだ日は、学校の後、車に乗ると、すぐ、

 

「疲れたぁ。」

 

と、言い、おしゃべりも、しなくなります。

 

 

「疲れてるから、話しかけないで。」

 

 

話し、かけないで?

 

 

そ、そんなこと、は、はじめて、言われたーーーーー。

 

 

ぐすん。

 

 

いつも、にぎやかな王子が、車の中で、無言になります。

 

 

 

ママリは、最初、あまりの変わりように、顎が外れました。

 

 

あれ?

 

王子に似た、王子じゃない子星人を、間違って、のせちゃったのかな?

 

と、本気で思うくらい、違いました。

 

 

 

パパ虫も、顎が、外れていましたー(笑)

 

 

 

良いことも、あります。

 

 

〇 注意力、集中力が、上がります。

 

王子は、普段、うっかりミスを連発します。

 

例えば、この間、お友達に、王子家の、ボードゲームのやり方を説明して、ヒントもあげていたんですね。

 

それなのに、王子が、自分で、こうしたらダメだよ、と言ったことを、王子がやって、負けてしまったんです(笑)

 

 

アホかー。

 

って、なるんですが、王子は、まずは「座らなきゃ。」と、頭の中で呪文を唱えつつ、目に入って、なおかつ、気になるものに、集中してしまう特徴 (注意欠如と過集中) があるので、1つのゲームに集中し続けることが、難しいです。

 

 

目に入るものが気になる → ガン見・集中 → 次の物も気になる → ガン見・集中 → 次の物が気になる。

 

 

これが、延々と続いていきます。

 

 

なので、王子の興味関心の幅を広げてしまう、習い事とか、ニュース等は、あまり増やさず、触れさせない方がいい、と言われました。

 

興味関心の幅を広げると、王子の、気になるものの数が、増えてしまうからです。

 

そうすると、ガン見するものが、増えてしまうので、注意力がどんどん散漫になっていくんですね。

 

 

でも、王子は、好奇心旺盛なので、幅を制限することはできませんでした。

 

ママリ自身も、王子には、色々な体験や物事を知ってほしいと考えていたので、この案は、王子家では、受け入れませんでした。

 

 

なので、とにかく、王子は、色々な物が目について、それについて、考えてしまいます。

 

ただし、数字関連のことは、それだけに、ずっと集中します。

 

 

 

ゲームの戦略?

 

練っているような顔つきで、練っていません。

 

多分、まじめな顔で、ゲーム盤を見つめながら、盤の上に書いてある数字を、足していると思います(笑)

 

 

そんなある日、ママリ母から、

 

「この間、チャタちゃんが、別人で、驚いてたら、クスリ飲んだって言ってたから、ママリ父と、クスリって効くのねーって話してたのよ。」

 

と、言われました。

 

 

具体的には、王子は、ママリ母と、トランプやゲームで対戦をして、勝った回数が多い方が、その日の勝者となるのですが、普段は、

 

ママリ母 VS 王子

 

だいたい、半々くらいの勝率らしく、王子は、ずっと、色々なことを、しゃべりながら、やっているらしいです。

 

それが、クスリを飲んだ日は、口数が少なく、ママリ母の戦略について、ああだこうだ解説して、王子が、ママリ母から、全勝をもぎ取ったらしいです!!

 

 

おお!

 

すごいですねー。

 

 

その日、王子は、ニッコニッコで、ママリに、自慢してきました。

 

 

なので、一つのものへの集中力は増し、注意力散漫は、改善されると思います。

 

 

 

ただ、例えば、算数オリンピックの問題のように、難問と言われる問題では、遊び心というか、自由さが必要らしいんですね。

 

 

クスリを飲むと、そういう問題は、できなくなるのか?

 

 

先生達から聞かれましたが、ママリにも、分かりません。

 

 

 

今年の6月に、算数オリンピックの、小学1年~3年生を対象にした、キッズビーのテストを受けました。

 

 

練習問題は、クスリなしで、やりました。

 

本番は、クスリを飲みました。

 

 

結果は、同じくらいの点数でした。

 

なので、同じくらいなのかもしれません。

 

 

ただもう少し、問題が難しくなってから、また、観察したほうがよさそうです。

 

 

 

ただ、王子に聞いたところ、王子の体感では、かなり違うようで、

 

「算数は同じだけど、国語をやる時に、スピードが落ちる。」

 

と、言っていました。

 

 

「とにかく、頭の中の、全てのことが遅くなって、すごく嫌だ。」

 

と、王子は、言っています。

 

 

ただ、それは、もしかしたら、良い点の可能性もあります。

 

 

なぜなら、王子は、基本的に、算数も国語も、問題を解くのが、はやいです。

 

 

問題だけではなく、基本的に、王子は、スピードがはやいです。

 

王子の体は、「ゆっくり歩く・待つ」が、苦手です。

 

ぴゅっと、走って、行っちゃいます。

 

 

王子の脳も、回転しています。

 

幼稚園の頃、色々と作戦を練っては、失敗していた王子ですが、その話を、当時、リハビリの作業療法士の先生、作業先生に話したところ、

 

「普通の、幼稚園児は、何も考えていません。幼稚園は、ただただ楽しいだけで、嫌なことがあっても、すぐ忘れて、また楽しい、そんな場所です。チャタ君は考えすぎで、ストレスがたまると思うので、心配です。」

 

 

これはね…

 

分かります。

 

 

他の人間の子共達を見ていると、そうでした。

 

みんな、困ってないんですね。

 

 

 

でも、王子の場合は、仕方がなかったと思います。

 

 

他の子共達は、何も考えなくても、幼稚園児に求められることが、まあまあ、できていました。

 

で、できないことがあっても、まあ、いいんです。

 

そのうち、考えなくても、できるようになっていたからです。

 

 

 

でも、王子の場合は、できるようにならなかった

 

だから、王子なりに、考えて、工夫して、試すしかなかったんだと思います。

 

 

 

なので、もしかしたら、スピードが遅くなって、落ちついた方が、王子にとっては、良い可能性も、あります。

 

 

ただ、まだまだ、色々と変わると思うので、また、変わったら、報告します♪

 

 

 

 

クスリは、安易に、飲むべきものではありません。

 

ですが、王子の星人生がかかっているなら、試してみるのは、ありだと、ママリは、思っています。

 

 

実際、座れない、ケアレスミスが多い等々は、かなりの不利益を、王子が、被ります。

 

クスリで、緩和できるなら、一度、試して損はないと思います。

 

 

 

 

ただ、クスリの話は、とても、デリケートな問題です。

 

賛否両論があり、どちらも、あっているからです。

 

 

王子家のように、

 

「王子の利益のためなら、試してみよう。」

 

と、思う人間もいれば、

 

「子供が、薬を飲むくらいなら、その特徴があるままでいい。」

 

と、思う人間もいて、それはそれで、理解ができます。

 

 

 

 

『クスリを、子供に飲ませる』という決断は、簡単なことではありません。

 

 

後遺症が、残るかもしれません。

 

成長の、妨げになるかもしれません。

 

体が、おかしくなるかもしれません。

 

 

 

まして、王子家の場合、塾に行かせるために、クスリを飲ませるなんて、モンスター教育ママパパだと思う人間もいるでしょう。

 

 

 

でも。

 

 

王子、小学2年生は、サピックスに行く必要があります。

 

 

椅子に座ったまま、揺れなくなる、2年後ではなくて、今、です。

 

 

 

王子が、「サピックスに、行きたい。」と言った時に、『クスリ』という選択肢がなければ、王子は、サピックスに、通うことはできなかったと思います。

 

 

ママリは、心の底から、

 

🎊 『コンサータ』が、今、この地球に、存在していることに、感謝したい 🎊

 

と思います。

 

 

 

 

 

もちろん、王子に、サピックスではなく、他の選択肢を選ばせることも、できました。

 

これからも、サピックスとクスリ、以外の選択肢を選ぶことも、あると思います。

 

王子家が、クスリを、妄信しているわけでも、ありません。

 

 

ママリは、もっと良い選択肢を、いつも探していますし、あっちの方が良いと思えば、すぐに方向転換します。

 

 

 

ただ、全ての根本にある、ママリの願いは、ただ一つです。

 

 

王子に、笑顔でいてほしい♥

 

 

そのために、使えるものは、なんでも使う♬

 

 

 

 

 

こうして、王子は、サピックスに通っている日だけ、週に一度、クスリを飲むことになったのでした。