【王子 小2 7歳】
ママリは、以前、精神に作用する薬に関して、「試すのも、試さないのも、その家族で決めたらいい。」と、書きました。
でも今、王子が実際に、注意欠如多動症に効く、コンサータ等を試して、思うことがあります。
それは、注意欠如多動症のみなさん、ご家族、ぜひ、
『一度、薬を、試してみてください。』
宝箱に入っていた薬の中には、『可能性』(ポテンシャル) が、入っていました☆
王子の可能性が、レベルアップしましたー☆
王子は、
一つの物に集中することが苦手で、雑で、力の入れ加減を間違えて物を壊しまくり、鉛筆を舐め、食事中に立ってしまうこと等が、あります。
これは、
性格ですか?
特徴ですか?
なおりますか?
なおすべきですか?
無理やり、なおしますか?
王子の行動や態度は、良いものでは、ありません。
当然、怒られるし、誤解されるし、受け入れられないかもしれません。
でも、これらは、全く、王子本人の、意思ではないし、王子本人が、根性でなおすことができない、内容です。
王子の脳が、そうやって、作られているからです。
でも、
だから、
だからこそ、
薬を飲むと、なおるんです。
普通の脳に、ジョブチェンジした王子の脳は、一つの物に集中し、雑ではなくなり、物を壊さず、鉛筆も舐めず、食事中も、立ちません。
ということは、やっぱり、王子の努力や根性では、なおせない内容なんですね。
「気合で、インフルエンザ治せよ!」と言っていた時代は、もうとうの昔に過ぎ去りました。
今の時代は、「薬飲んで、ゆっくり休みなよ。」です。
今の時代、気合よりも、素敵で良い薬が、あります。
昔は、多分、良い薬が、なかったんだと思います。
だから、ママリが子供の頃は、王子のような子供達の可能性は、見つけられなかったのかなと、思います。
王子は、かなり、色々なところを見ていて、一度見だすと、そこに集中します。
注意力が散漫な、注意欠如の特徴と、一つの物を過度に見る、発達障害の過集中が、同時に起きているのだと思います。
そして、多動の影響で、ジッとしていられず、いつも頭の中で、『座らなきゃ』と、呪文を唱えています。
↑
こういう子供の場合、ケアレスミスは、どうなると思いますか?
ない?
ある?
ありますよ。
めっちゃ、あります。
計算間違い。
足し算の問題だったのに、かけ算で計算しちゃった。
文章を、読み間違えた。
最後の問題を、やり忘れた。
誰にでもある、人間につきものの、ケアレスミスです。
王子の場合、この間は、相当気合を入れて行った、算数のテストで、150点満点中、5問、25点分、やらかしてきました。
150点中、5問、25点、明らかに、できる問題を、落としてきました。
では、コンサータを飲んで、毎回、受けている、サピックスのテストでは、どうだと思いますか?
3問くらいに減ると、思いますか?
2問?
なんと、ケアレスミス…
0
です。
王子は、サピックスの算数のテストでも、間違えてきますよ。
でも、できなくて、もしくは、ひっかけられて、間違えてきます。
王子が今持っている力の、最良の結果を、出してきます。
計算ミス、勘違い、読み間違い、やり忘れ、これらが、ないんです。
1年間、5回のテストで、
ケアレスミスが、ないんです。
衝撃的でした。
改めて考えてみると、涙が出てきますね●●●
衝撃的過ぎて。
注意欠如多動の脳は、いったい、どれだけ、王子の邪魔をすれば、気が済むんだと、悔しいし、悲しい気持ちになります。
はぁ。です。
はぁ。
王子は、注意欠如多動症、自閉スペクトラム症の影響で、得意な算数の分野でも、ハンデを負っています。
王子が、もし、薬を試していなかったら、王子は、例えばテストで、ケアレスミスを連発していたでしょう。
ママリも、パパ虫も、学校の先生達も、病院の先生達も、それが、『王子の実力』だと、判断していたでしょう。
はっきり言います。
『王子は、算数には、特に、向いていない。』
ママリ達が、このような結論に、辿りついていたとしても、不思議ではありません。
実際、王子が取ってくる点数は、平均よりちょい上レベル、だからです。
でも、ママリは、王子が、王子家で見せる、王子の本気を知っていたので、
『これは、絶対に、ケアレスミスだ。』
『王子が、算数を、できないわけではないんだ。』
と、本当は、多分、きっと、もっと、王子ができるはずだと、信じてきました。
でも、これも、実は、とてつもなく微妙で、
『じゃあ、なんで、分かってるのに、間違えるんだよっ?』
という、どうしようもなく、モンモンとした気持ちも、わいてくるんですね。
もし、ママリやパパ虫に、発達障害に関する知識がなかったら、間違えてくる王子を、責めて、叱っていたかもしれません。
数字は好きでも、算数で結果を出せない王子。
そんな王子を、最初は、ママリも、応援したことでしょう。
でも、そのうち、イライラしてきて、怒りだして、王子を、責めていたでしょう。
そして、最終的には、
ママリとパパ虫は、王子のことを諦めて、もう、応援しなくなったかもしれません。
そして、何よりも、誰よりも。
分かっている問題を、バンバン間違えてしまい、良い点が取れない。
なんで、簡単な問題を間違えてしまうのか、自分でも、分からない。
いくら、がんばっても、どうしても、間違えてしまう。
なおしようがないのに、いつも、怒られる。
そんな王子は、王子自身のことを、どう、思うでしょう?
『やっぱり、僕は、バカなんだ。』
『なんで、いつも、間違えちゃうんだろう。』
『もう、勉強するの、嫌だ。楽しくない。』
『僕は、なんて、ダメな人間なんだろう。』
↑
※ これは、ママリの想像上の、発達障害に気づかれることなく、育った王子像です。
注意欠如多動症は、その子供の力を、見えづらくします。
ママリは、叫びたいと思います。
『ケアレスミス、注意力が散漫なのは、本人の責任ではありません。どうか、その子の可能性を信じて、やらせてあげてください。』
土下座します。
ただ、これは、王子の、算数に関してです。
国語は、ケアレスミス、クスリを飲んでも、飲まなくても、あります。
どちらが良いか、判断できるくらいの差は、実は、ありません。
このように、国語だと、あまり差が出ないので、また、薬を飲むか飲まないかが、難しい問題になってきます。
さらに、王子自身が、クスリを飲むことが嫌なので、さらに、難しくなってきます。
本当に、難しいんです。
でも、王子は、コンサータを飲んで、自分がこれくらい、できるんだ、という事実を知ることができたんですね。
多分、ケアレスミスが多い子は、最後の5分に、見直しをするように、言われるのではないかと思います。
でも、例えば王子の場合、一生懸命解いた問題を、最後の見直しで、計算を間違えていたと勘違いして、答えを変えてしまってバツ、最初の答えが合っていた、ということもあります。
注意欠如多動の子共にとって、『見直し』は、実は、さらなる、ケアレスミスを生む機会の可能性ですら、あるんです。
ケアレスミスの、大連鎖です。
大量の妨害用のブロックも、さらに、落ちてきますよ、気をつけて。
だから、逆に、見直さない方がいい子供も、いるかもしれません。
だから、5分前の見直しは、その子の、ケアレスミスの対策に、本当に、なっていますか?
王子は、今、冷静に、対策を練っています。
例えば、
「このテストは、クスリなしでいい。こっちは、(僕の人生の中で) 大事だから、クスリを飲む。」
というように、対策が、たてられるんです。
これは、とても、ありがたいことです。
↑
の、内容を読んだ方は、やっぱり、発達障害って、無い方がいいんだな、と思ったかもしれません。
ママリも、さっき、「注意欠如の脳め、王子の邪魔をしやがって、きぃーーー。」と書きましたが、ごめんなさい。
それは、書きすぎです。
なんと説明すればいいのか、分かりませんが、なんか、ちょっと、違うんです。
確かに、
みんなと、同じであることを求められる社会の中では、王子は、輝けないかもしれません。
発達障害は、障害であって、個性には、なりえません。
でも、
みんなと、同じであることを求められない社会だと、個性に、なりえます。
違うことが、求められるなら、王子が見ているものは、普通の人間とは、根本的に、違うからです。
これは、一概に、日本は…、欧米は…、とかの話ではありません。
例えば、
日本の進学校には、猫のようにデロンデロンに伸びながら、数式を永遠と書いている子供達が、何人もいるそうです。
専門家で、会話が苦手だから、モールス信号で会話をする方が、いるそうです。
そういう環境なら、王子は、全く問題がないと、精神先生Ⅱに言われました。
でもね、そういう環境は、そこらへんに、ゴロゴロと、転がってはいないんです。
進学校も、専門職も、本人が努力して、勝ちとった場所、ですよね?
戦ってきたんですね。
もし、戦わなければ手に入らない宝が欲しいなら、王子が、発達障害だろうが、高IQだろうが、王子なりに戦って、勝たなければいけません。
勝たないと、いけないんですね。
人生には、戦わなきゃいけない時がある、そう考えると、
注意欠如多動症の子共にとって、薬、は、『武器』です。
強い武器に、なりうるかもしれない、貴重な物です。
でも、王子が、三種類を試して、二つはダメ、そして、コンサータも、とてつもなく嫌だ、というように、明らかに、扱いづらい、諸刃の剣でもあります。
実際に、副作用も、色々と、あります。
だからこそ、この剣を、勉強が難しくなった四年生、五年生で、試していたら、色々なことが、うまくいかなかっただろうなと思います。
王子が、薬をはじめて試したのは、小学1年生の秋です。
そこから、この薬はダメ、これは使ってたら嫌になった、こっちもダメ、じゃあ、これで覚悟を決めようと、一年と少し、悩んできました。
一度決めても、やっぱり嫌だったり、また一から話し合って相談したり、そういうことを、何度か、繰り返してきました。
王子本人が、納得して、どの薬を、いつ使うかを決めるまでに、長い時間が、かかりました。
これを、これをですよ、慌ただしい高学年でやる余裕は、ないと思います。
ただでさえ勉強が大変なのに、薬は、精神的にも、体力的にも、日々の生活にも、影響してきます。
だから、忙しくなる前に、王子が実際に、じっくりとゆっくりと、試せて良かったなぁと、ママリは考えています。
精神の薬、不安があると思います。
でも、試したことで、見えてきた、王子の可能性も、ありました☆
でもね、
『注意欠如多動症の特徴を、クスリで改善して、戦いに準備しよう♥』
と、ママリは言いつつ、
『発達障害がある王子には、消えてもらうぜ、げへへ。』
とは、全く、思わないんです。
やっぱり、王子は、
発達障害で、
高IQで、
口唇裂で、
3月生まれで、
一人っ子で、
男子だからこそ、王子なんです。
そんな王子が大好きな、ママリと、パパ虫なのでありました♥
※ クスリの効果は、あくまでも、王子の場合です。参考程度に読んでください。
※ ママリは、王子との経験から、薬を一度試すことをおすすめしますが、責任は、負えません。薬の使用は、熟考の上で、医師と相談しながら、お願いします。